大切なモノを守るために

そして実家に帰って
これは恋だーなんて
1人で心の中で叫んだりしていた。

たつみからの電話は
それからも続いていた。

そして4月の終わりに
初めて呼び出された。

出会って半月過ぎていた。

近くまでたつみが迎えに
来てくれた。

そして私は初めてたつみの車を見て
助手席に乗った。

黒のセダンで
中学の時の私からすれば
もうヤンキーまっしぐらで

こんないい車に乗れるなんて状態。

そしてその日は景色が
綺麗な場所に連れて行ってもらい
夕日を眺めながら話していた。


そして突然

「好きなんよ。付き合ってや。」

もう爆発しそうなほど嬉しくて
幸せを何度言っても足りなかった。


もちろん答えはイエス。


たつみが彼氏で
私は彼女でって
ずっと頭はいっぱい。

大好き。たつみ。

そしてまさかのその日も
手を出されずに送ってもらった。

私からしたら
何て誠実なんだろう。
と思っていた。


これからの泥沼の事なんて
全く想像もしてなかった。


何も嘘はないと信じていたから。
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