狼くんにご用心♡
「ーーとゆうわけなのです…」
ぎゅっ
「未来、凄いじゃん!
あの王子に近寄れるなんて!」
凄いって…りあー。
りあに言ったの間違えたかな。
りあは私の手を握りながら
ニコニコ楽しそうに言ってきた。
「あ、でも、気をつけたほうがいいかも」
気をつける?なんで?
?な顔をしてる私に
「王子の取り巻きは、凄いらしいよ…」
りあに小声で忠告してきた。
「まぁ、ゆっくり考えなよ!じゃ、席戻るね」
りあは言うことだけ言って
席に戻っていった。
はぁー
王子かぁー
私はさっきから
今朝までの王子とのやりとりを
リピート。
あんな、我が儘自己中王子なんて
こっちから、願い下げよ!
って思ったんだけど…
ポッと赤くなる私の顔。
頭をポンポンされた時のドキドキは
忘れられなくて
リピートしたらまたドキドキする。
でも、これは、恋じゃない!
断じて!恋なんかじゃないんだから!
私は1人、この言葉もリピートした。