狼くんにご用心♡
昼休憩。
りあとご飯を食べる。
「でさ、どうなのよ、王子。」
もーりあ、絶対楽しんでる。
だって、りあ、凄いニヤニヤしてるもん。
「どうなのって…なんでもないよ?」
うん、なんでもないなんでもない。
多分、だけど。
「お?噂をすると…」
ん?
りあが廊下を指さす。
「立花くんだー!」
「かっこいー!」
「ほんと、王子だよね!」
王子ファンの声と一緒に
王子がいた。
「やっぱ、人気だね王子」
「どこがいんだかね……………」
はぁ、王子ファン見てたら
イライラしてしまう。
すると、王子がまた
ズカズカと私の教室に入ってくる。
あー友達かなー
なんて思ってる私だけど
ちょっとだけ、私に用かなとか
思ったりしてる。
はぁ。
ため息を出しながら
弁当の卵焼きに手を付ける。
「未来。俺の弁当は?」
えッ
わ、わたし?!
「あの子なんなのー」
「思ったーなんで立花くんと喋ってるんだろ」
「ムカつくんだけどー」
ガタッ
「ちょっと、来て!」
「ちょっ」
私は気づいたら
王子の手を引っ張って
猛ダッシュした。