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一周忌の式が終わっても、私は会場の長椅子に座ったまま動けずにいた。

正直、昨年死んだという“高木守”なんて名前の生徒は知らなかったし、最近東京から引っ越してきた私にとって、彼が死んで1年、と聞いても何の感情もわかない。


でも、その一周忌でのクラスメイトの振る舞いは最悪だった。


亡き生徒の死を悲しむどころか、あちこちで私語ばかりして、しまいには笑い声まで聞こえていた。

担任も何も言わないので、まるで教室にいるかのよう。

式が終わったとたん、「せいせいした」とでも言わんばかりに、はしゃぎながらあっという間にみんな帰ってしまったのだ。

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