大切なのはどっち?
気持ちの変化
この2人はまだ、産んでから
自分達の気持ちが変わるなんて
知るわけがなかった。
「あーイタタタタタ」
あたしは今日。小さな小さな
女の子を産んだ。煙草、酒
やめなかったせいか大分未熟児だ。
「こんな小さな体でよく頑張ったね
煙草とか遊びやめなくてごめんね
ままだよ?生まれてきてくれて
ありがとう」
「…。オギャーオギャーオギャー」
はっ⁉︎あたし何言ってんだろ。
子供きらいなのに何かこの子は…。
愛しいとか可愛いとか思ってしまう。
なんでだろう…。
てか、文也なにやってんのよ。
このあたしが出産したってゆーのに
駆けつけてもくれないとか。
「はぁ、こんなに近くに居るのに
ずっと片思いかあ…」
さくらは美弥妃を見つめた。
おし。召使いとか言ったけど
あの文也との子供だし
大切にしてあげようかな…。
コンコンコン。
するとドアのノックする音が聞こえた
「俺だ」
「はーい」
文也が部屋に入ってきた
「そいつの名前は美弥妃だ」
「え?」
「そいつの名前だ」
「…わかった。でも文也?
産んでから思ったの。あたしは
この子、美弥妃を大切に育てたい
あたしと文也の子だもん。
お願い、2人で大切に育てよ?」
「…。まぁいい。しょうがないな
そーなると思って。ほら」
さくらは文也から渡された1枚の紙に
目を通した
「これって…」
「ああ、形だけかもしれねえが
こっちのがいろいろと都合がいいだろ」
さくらは形だけって言葉にズキッと
したがやっぱり結婚できると
おもって嬉しかった。