僕のonly princess
高2だって言ってたから俺と同い年のはずなのに、ずっと年下みたいで。
身長差もあるから余計にそう思うのかもしれないけど、きっと彼女が純粋だからそう思わせるのかもしれない。
そう思うと、なんだか胸がチクリと痛んだ。
やっぱり俺なんかに引っかかっちゃいけない子なんだよな。
目の前で真っ赤になって恥ずかしそうに俯くゆいかちゃんを見つめながら、そんなことを考えていた。
「ゆいかちゃん、せっかくだからこの後どっか寄って行く?」
しばらくゆいかちゃんを見つめていた俺は、何の気なしにそう声をかけた。
その俺の声に俯いたままだったゆいかちゃんが、パッと顔を上げて慌てて左手にはめていた腕時計を見た。
「あっ」
小さく声を上げて、慌てだす。
「あ、あのごめんなさい。私、そろそろ帰らないと」
眉を少し下げて申し訳なさそうな顔で俺を見上げたゆいかちゃんに、俺はにっこりを笑いかけると「わかった」と答えた。
「せっかく誘ってくれたのに、ごめんなさい」
わかりやすく落ち込むゆいかちゃんが可愛らしくて、クスッと笑うと俺は首を振った。