僕のonly princess
「あぁ……好き、だよ。俺は……結花ちゃんが好きだ」
やっと口に出して、自分の気持ちを認められた。
本当はもうずっと前からわかっていた。
結花ちゃんだけが特別で、結花ちゃんだけが俺の闇に光を与えてくれた。
それは俺が結花ちゃんを好きだから。
結花ちゃんだったから、長く閉ざしてきた心の闇もこんなにあっけなく解放されたんだ。
「私に向かって言ってないで、結花ちゃん本人に言ってあげなさいよ」
「うん……でももう………」
「何が『もう』なのよ。今度は自分からぶつかっていきなさい。いつまでも受け身でいようなんて、甘すぎるのよ。本当に彼女が好きなら、もう一度自分から彼女に向かっていきなさい!」
「……はい」
自分の気持ちを認めても、煮え切らない俺を佐知は怖い顔をして厳しく励ましてくれた。
本当に厳しい姉上様だ。
俺はその勢いに圧されて、小さな声で頷いた。