僕のonly princess

『君が初恋』




あれから1週間、結花ちゃんと全く連絡が取れなくなっていた。


メールをしても返事は来ないし、電話をかけても全然出てくれない。
当然、かけ直してきてくれることもない。


結花ちゃんに別れを告げた後、俺は今の結花ちゃんみたいに、結花ちゃんからの連絡にまったく応答してなかった。
今はそれが逆転している。


嫌われた?
もう俺とは係わりたくない?


そんな苦しいほどの不安が募って、心が痛くて仕方がない。


結花ちゃんにもこんな思いをさせていたんだろうか?
これは愚かだった俺への罰だろうか?


1週間前、最後に見た結花ちゃんはなぜか俺の怪我に過剰に反応していた。
悲痛に顔を歪ませて泣いていた結花ちゃんの顔が目に焼き付いていて、思い出すと俺まで胸が苦しくなる。


本当は会いに行きたいのに、俺からの電話にもメールにも応えてくれない結花ちゃんから直接拒絶されることが怖くて、会いにも行けない俺は本当に情けない。


結花ちゃんからの連絡を無視していた俺に、彼女は会いに来てくれたのに。
それはどれだけ勇気が必要だっただろう。


なのにあの時の俺は結花ちゃんを拒絶してしまったんだ。


今俺がこんなにも恐れていることを、俺は結花ちゃんにしていたんだ。


どれだけ彼女を傷つけただろう。
本当に自分で自分を殴りたい。


今更後悔しても遅いのに、あの時の……いや、今までの結花ちゃんに対する中途半端で残酷な自分のすべての言動に俺は後悔ばかりしていた。


結花ちゃんはとうとうこんな俺に愛想を尽かしてしまったのか?


浮かんでくるのはマイナスなことばかりだ。


今になって、結花ちゃんが俺から離れてしまう恐怖に俺は身動きが取れないほど怖気づいていた。



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