僕のonly princess
初めて俺から口にした告白の言葉と、俺の懇願するような声に結花は疑いと期待とが入り混じったような複雑な顔をして、大きな瞳に涙を溢れてくる。
「今までごめんね。結花のこといっぱい傷つけた。だけどもうこれからは絶対、傷つけない。泣かさない。どんなことがあっても俺が結花をこの手で守るから。だから……」
涙をいっぱいに溜める結花の瞳を見つめて、俺は想いを全部、結花にぶつける。
最後の一言を告げる前に、勇気を振り絞るように息を吐き出して、俺はまっすぐに結花の瞳だけを見つめてその一言を発した。
「…――――鶴見結花さん、俺と付き合って下さい」
「……はいっ」
俺の人生初の告白は、涙で掠れる小さな声で受け入れられた。
小さな、でも俺の目をちゃんと見つめ返してくれる結花のはっきりした肯定の答えは、俺に大袈裟じゃなく、本気で今まで生きてきた中で一番の幸せを与えてくれた。
「結花、大好きだよ」
笑顔でもう一度そう口にする俺に、結花は今日初めての笑顔を見せてくれた。
結花の頬に伝う涙が、綺麗で。
やっと見せてくれたその笑顔は、咲き誇るどんな華よりも綺麗だった。