深海魚Lover
京次さんのドスのきいた声。
私は驚き立ち止まる。
「振り向くんじゃない、行こう」
私の頭を自分の胸元に押し当てて、私の顔を隠して貴方は歩く。
「黒須さんのお知り合い?
男前な方、背もたこう(高く)て
うちに紹介してくれはったら
よろしかったのに」
「アホ、お前は知らんでええ
それに知っても波の女が
相手して貰われへんわ
ものごっつうええ女が
アイツの傍には居った
命かける女……
お前みたいな泣き虫ちゃんは
相手にならん」
「もう、また
そないないけず(意地悪)言う」
「……死んだはず」
「えっ、何?」
「何でもない、いこか」
私は驚き立ち止まる。
「振り向くんじゃない、行こう」
私の頭を自分の胸元に押し当てて、私の顔を隠して貴方は歩く。
「黒須さんのお知り合い?
男前な方、背もたこう(高く)て
うちに紹介してくれはったら
よろしかったのに」
「アホ、お前は知らんでええ
それに知っても波の女が
相手して貰われへんわ
ものごっつうええ女が
アイツの傍には居った
命かける女……
お前みたいな泣き虫ちゃんは
相手にならん」
「もう、また
そないないけず(意地悪)言う」
「……死んだはず」
「えっ、何?」
「何でもない、いこか」