深海魚Lover
深海魚Lover②
静かな時の中で一人きり----
私は明かりを点けることも忘れてテーブルに向かい、夢中で絵を描いている。
頭の中に浮かんだ世界そのままに、消えて忘れてしまうその前に紙に表す。
息つく暇もなく、ただペンを走らせてゆく。
集中が途切れるその時まで、私はずっと絵を描き続ける。
薄暗い手元……私は思い出したように時計を見た。
時刻は16時を過ぎる----
「あっ!
洗濯物取り込まなくちゃ」
慌てて庭に出て今朝干した洗濯物を取り込む途中、私は空を見上げる。
近頃は陽が沈むのがうーんと早くなり、この時刻、西の空に夕暮れが広がる。
ゆっくりじんわりと濃くなる、赤空----それを見るのが私の日課。
「今日もきれい
寒くなって来たわ」
陽は沈みゆき、辺りはこの季節本来の冷たい空気が流れる。
私は洗濯物を持って室内に入るとパチンと電気をつけた。
暖かな光は、テーブルの上に置かれたままの絵を照らす。
その絵は、もちろん赤色が主役。
私は明かりを点けることも忘れてテーブルに向かい、夢中で絵を描いている。
頭の中に浮かんだ世界そのままに、消えて忘れてしまうその前に紙に表す。
息つく暇もなく、ただペンを走らせてゆく。
集中が途切れるその時まで、私はずっと絵を描き続ける。
薄暗い手元……私は思い出したように時計を見た。
時刻は16時を過ぎる----
「あっ!
洗濯物取り込まなくちゃ」
慌てて庭に出て今朝干した洗濯物を取り込む途中、私は空を見上げる。
近頃は陽が沈むのがうーんと早くなり、この時刻、西の空に夕暮れが広がる。
ゆっくりじんわりと濃くなる、赤空----それを見るのが私の日課。
「今日もきれい
寒くなって来たわ」
陽は沈みゆき、辺りはこの季節本来の冷たい空気が流れる。
私は洗濯物を持って室内に入るとパチンと電気をつけた。
暖かな光は、テーブルの上に置かれたままの絵を照らす。
その絵は、もちろん赤色が主役。