深海魚Lover
私と潤司君は、クリームソーダを頼んだ。

運ばれてきたのは、赤色と緑色のクリームソーダ。

私の前に置かれたイチゴシロップ味のソーダ水を、潤司君はもの珍しそうに大きく目を見開いて見つめる。


「わ~、メイちゃんのジュース
 アカいろ、ううん、ピンクかなぁ?」

「ジュン君、こっちどうぞ」

「えっ、いいの?
 
 わぁ~い、ありがとう」


笑った目元、京次さんにとっても似てる。


アイスクリームを唇の端につけて無邪気に食べる、潤司君。

長いスプーンでクルクルとソーダ-水をかき混ぜては、シュワシュワと沸き立つ炭酸に喜ぶ素振りをみせる。


でも、なぜかふと、潤司君が出雲さんに似てるような気もしちゃう……なんてね!



汗ダクダクでやっと家に辿り着いた私は、少し開いた扉に鍵がかかっていない事に気がついた。

開く扉……玄関に無道さに置かれた大きな靴。


「あれっ、ケイジさん

 もう帰ってるの?

 仕事は……」

「キョンさん、ただいま~」


そう言いながら、一目散に室内へと駆けて行く潤司君。
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