深海魚Lover
深海魚Lover④…つづく
その帰り道----
私の実家が見えなくなった辺りまで走らせた車。
赤信号で停まるや否や運転席に座る京次さんは一息つく。
挨拶を終えてホッとしたのだろう。
反対されることもなく、結婚までの道筋は順調!
「ケイジさん、疲れたでしょう?」
「いやっ、大丈夫だ」
「そうですか、よかった
お母さんったらほんとお喋りで
一人うるさくてごめんなさい」
「何、賑やかなのは大歓迎だよ
静かな方が人見知りな性質の
俺としては困る」
「えっ、人見知り!
ケイジさんがですかぁ?」
助手席で驚いて見せる私。
「ああ、何、見えないって話?」
「はい!
初めて出会ったあの日も
ケイジさんが話しかけてくれて
私、助かりました」
「ああ、そうだな
書道教室を開いてからは昔よりは
まだ話せるようになったか
以前は身内以外とは口を利いた
こともなく、寡黙な男で通ってたから」
「そうだったんですか」
私の実家が見えなくなった辺りまで走らせた車。
赤信号で停まるや否や運転席に座る京次さんは一息つく。
挨拶を終えてホッとしたのだろう。
反対されることもなく、結婚までの道筋は順調!
「ケイジさん、疲れたでしょう?」
「いやっ、大丈夫だ」
「そうですか、よかった
お母さんったらほんとお喋りで
一人うるさくてごめんなさい」
「何、賑やかなのは大歓迎だよ
静かな方が人見知りな性質の
俺としては困る」
「えっ、人見知り!
ケイジさんがですかぁ?」
助手席で驚いて見せる私。
「ああ、何、見えないって話?」
「はい!
初めて出会ったあの日も
ケイジさんが話しかけてくれて
私、助かりました」
「ああ、そうだな
書道教室を開いてからは昔よりは
まだ話せるようになったか
以前は身内以外とは口を利いた
こともなく、寡黙な男で通ってたから」
「そうだったんですか」