おさななじみ五人組!~五つの恋の物語~
ポカンとしてると、車の中から誰かが出てきた。
ゆるくウェーブした髪に、おとなしそうな顔だちの女の子。
あれっ、まさか・・・
「美紗、ごきげんよう」
「久しぶりね、美紗」
やっぱりぃーっ!
まわりの女子軍団の言葉で、私は確信した。
やっぱり!
やっぱり美紗だ!
「やっほー!美紗!久しぶりー!」
私がぴょんぴょんとびながら手をふると、
「・・・あっ、」
美紗は一瞬、こっちをむいた。
その目が丸くなり、うれしそうに顔が赤く染まる。
・・・けど、急に、
美紗はうつむくと、くるっとそっぽをむいて、おじょうさま軍団とすたすた歩いて行ってしまった。
・・・えええ・・・!?
なんで!?