おさななじみ五人組!~五つの恋の物語~

ぶつかったその人は、立ち上がりながらびっくりしたように私をみつめた。


うん、このぱっちりした女の子みたいな目といい、

くるっくるの茶色の癖っ毛といい、

やっぱり奈留だ!

うわぁ、こんなとこであえるなんて!

奇跡だぁぁ☆彡

・・・って、同じ街に住んでるんだから、そりゃ会うこともあるか。

私の幼馴染の一人、桐島 奈留(きりしま なる)は、びっくりしたように、目をぱちぱちさせた。


「・・・え・・・!?本当に琴花?」

「そうだよ!戻ってきたの!」

へっへっへ!

びっくりした?

「ふぅん・・・」

え、っちょっと!

そこ驚かないの!?

私がびっくりして口をぱくぱくさせても、奈留はごくごく普通に、足元の猫にまたたびをほおりなげると、よしよしとなでている。

うわぁ・・・

あいっかわらずマイペースだなぁ、奈留・・・。
< 5 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop