❁History❁
無事、煬帝のいる酪陽に着いた。
結構緊張するものだ。
「皇帝陛下、倭国より使者が参ってます」
「倭国から?」
「はい。倭国の王からの手紙を持っています」
「よし、通せ」
失礼します、と礼をし入った。
「ぼくは倭国の王より書を授かって来ました。
小野妹子です」
挨拶を澄まし、
手紙を渡す。
「ふん。どれどれ、
日出ずる処の天子
書を
日没する処の天子に致す......
なんだこれは?」
「はい?」
どんどん煬帝の顔が険しくなってきた。