My☆Teacher
数学準備室での取材は終了。

「どうも、ありがとうございましたー」

山瀬さんは満足そうな笑顔を浮かべながら帰って行ったのだった。

「ご苦労様でーす」

あたしは山瀬さんの後ろ姿に向かって声をかけた。

それから、
「で、勇吾」

当人に声をかけた。

その当人は机に突っ伏して、へこみ中。

「嫌いになった、って?」

そう言った先生に、
「はっ?」

何を?

あたしは意味がわからなかった。

「元ヤンだったから」

ああ、そう言うこと。

「確かにその事実は衝撃的でした」

だって普段のイメージから想像できなかったんだもん。

でもだからと言って、
「嫌いにはなりません」

「ホント!?」

先生がガバッと起きる。
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