My☆Teacher
と思ってたのは、ほんの一瞬。

「ああ、城本。

この間の小テストで話があるからホームルームが終わったら準備室にくるように」

ええっ…?

思いもしなかった出来事に顔をあげたのと同時に、先生と目があう。

しまった、あった。

先生はやっと見てくれたと言わんばかりの、得意そうな顔。

「いいなー」

口々に言うクラスメイトたち。

だったらあんたたちがあたしの代わりをやってよ!

そう叫びたくなる気持ちを、グッと押さえる。

「先生、あたしも梨代と一緒に行っていいですかー?」

そうだ、誰かと一緒に行けばいいんだ。

誰かと一緒なら、先生と2人きりにならずに済む。
< 55 / 205 >

この作品をシェア

pagetop