My☆Teacher
「城本さん、放課後数学準備室に行ってますよね?

しかも毎日」

山瀬さんがあたしの顔を覗き込むと、そう言った。

だ、誰に聞いた!?

いや、誰にも言ってないから聞いてないはず。

…ちょっと待て!

あたし、結構用心しながら準備室に行ってるよ?

みんなが学校からいなくなるのを待ってから行ってるよ?

なのに…何で?

いや、今は黙って考えている場合じゃない!

黙ってたら肯定ってことになっちゃうじゃん!

「バカなこと言わないでよ!」

あたしは山瀬さんに言った。

「そもそも、何なのその話?

あたし、知らないんだけど」

今はただひたすらに場を収めるんだ、梨代。
< 99 / 205 >

この作品をシェア

pagetop