永遠なんてない。
どれくらい、そうしていただろう。
私は、ずっと立って彼を見ていた。
次に彼が顔を上げた時、目の周りが真っ赤になっていた。
「……寒く…ないの?」
彼は、心配そうに私に聞いてきてくれた。
「平気だよ」
本当は、かなり寒かったけど、彼を1人に出来なかった。
「……ありがとう」
「……試合のことで泣いてるの?」
「ーえ?」
「あ、ごめんなさい…。私、試合見てたの…」
「…そうなんだ…。もしかして、附属の子?」
「…うん」
「…そっか」
急に、空気が重くなった。
「…笑っちゃうよなぁ。あんな大事な場面で外すなんて」
「……」
「ほんと、情けないよ」
そう言って、自嘲するように笑った。