永遠なんてない。

これが、恋?


「抱きしめたぁー!?」


「カナコ…声大きいから」


「抱き締めたってどーゆーこと!?」


結局、カナコとはあれ以来一度も会うことはなく、今日は始業式。

冬休みは、とりあえずダラダラと過ごしたなぁ。


「何アンタ、知らない人抱きしめてんの!」


「知らなくはないよ?図書室で辞書取ってくれた親切な人だから」


「知ってんのそれだけじゃん!」


「あ、そーいえば名前も知んないや」


そう言って、近くにあったポテチに手を伸ばす。

いきなりその手を掴まれた。


「な…なに?」


カナコは、真剣な目で私を見ている。


< 35 / 84 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop