永遠なんてない。
どうしようかと思っていると、
「え、いいのー?」
という、よっ子の嬉しそうな声が聞こえて、こちらに来た。
「松岡くんが貸してくれちゃった。生物の先生、うるさいもんね」
よっ子は、生物の教科書を私に渡してくれた。
「ありがと…。あの、松岡くんって…?」
「ん?あー、アタシの隣の席の人だよ〜」
そう言われ、よっ子の席の隣を見る。
あ…。
そこには、静かに頬づえをつきながら、窓の外をみる、17番の彼の姿があった。
ボーッと見てしまった。
「希衣、本礼なるよ!」
「あ、うん!よっ子ありがと」
2人で生物室に駆け込む。
「間にあった〜」
「……」
松岡くんって言うんだ…。
松岡くん…。
なぜか、顔がニヤけてしまった。