永遠なんてない。


「カナコ、どうする?」


最初のホームルームが終わり、私はカナコの席に行った。


「カナ?」


「うん」


そういえば、カナコとは自分の将来の話なんてしたことがなかった。


「カナはね、美容師になりたいから専門学校いくよ」


「専門学校に?」


「うん。だから、ここの大学には行かない」


「そう…なんだ…。でも、カナコが美容師って、超似合ってるよ!」


「ほんとー?あ、希衣は何になりたいの?」


カナコにそう言われて、私は言葉が詰まった。


「あー…まだ、決まってないかな」


「そうなの?」


「…うん」


自分の将来とか、考えたことがない。


目標も、夢も。


前、松岡くんに「目標を作ればいい」って言われたけど、作ることが出来ないでいた。


あー!
頭がぐちゃぐちゃになる!

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