永遠なんてない。

少し、ムッとしてゴールに向き合う。

全神経を集中させる。

進学校の集中力ナメんなよ…!


そう心の中で言って、シュートを打った。


入る!と思ったけど、ボールは全然ゴールに届かない。


「あれー…」


「ダメダメじゃん」


ケラケラと笑いながら、落ちたボールを拾いに行く松岡くん。


「女の子だからジャンプしないとゴールには届かないよ」


「そうなの?」


「うん。背の高い女子だったら話しは別だけど、森田さん、かなり小さいじゃん?」


松岡くんは、私の頭に手をのせて身長を測るマネをした。


私の顔の前には、松岡くんの学ランの第二ボタンがちょうど見える。


爽やかないい匂いがして、心臓が飛びでるんじゃないかと思うくらい、ドキドキしている私がいた。


「身長、何センチなの?150もないでしょ?」


「失礼な!あるよっ153センチ!」


「あんま変わんないじゃん」


「ひどいなー」


私、いま絶対に顔が赤い。


触られた頭をおさえて、少し松岡くんから離れた。


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