緒方くんとあたし。
その人が、あたしをじっと見つめて睨み始めた。
「えーと、あの、先生のところでお会いしましたよ、ね?」
「、、、、、そーだな」
、、、、、会話がしずらい人かもしれない。
カップルばかりがいるカウンターでは、やっぱりこの人も浮いていた。
けど、何となく、周りがちらちらとこの人を見ているのは気のせいだろうか。
決して、イケメンとかそういう類の人ではないのだけれど、均整の取れた顔、威圧感はあるけれど、落ち着いた眼差し、不遜と言うのか不適と言うのかわからない物腰。
それらがこの人に、他の男の子と違う雰囲気を与えていて、あたしと同中の男の子達の中には彼の様な人がいないので、なぜか新鮮だった。