緒方くんとあたし。





「忘れ物ないわね」

おかあさんにそう言われて、もう一度確認する。

「うん、大丈夫そう」

「じゃ、楽しんでおいで。それと桜井先生や奥さんによろしく言ってね。」

そう、見送られて、先生のご自宅へと向かった。


ゆうべ、先生のお宅へお邪魔することを電話で告げて、由希子さんに準備など手伝うことがあればする、と言ったら、4時ごろ来てほしい、と言われた。

他のお弟子さんたちも手伝いに来てくれるそうだけれど、時間がまちまちで捗らないのだそう。

なのでその時間に合わせて行くことにした。





< 57 / 77 >

この作品をシェア

pagetop