緒方くんとあたし。





「楽しそうだね」

「あっ、先生」

と緒方くんがあいさつした。

「これ、うまいですよ。ジンジャーマン」

そう言いながら、ひとつ、先生に手渡した。

「、、、、、いいのかい?もらっても」

とあたしに聞いてきた。

「はい、みなさんに食べてもらおうと思って作ってきたので」

「じゃ、遠慮なく」

パキン、と歯ごたえのいい音がして、

「、、、、、思い出すな」

そう言いながら、部屋へと戻られた。





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