緒方くんとあたし。
「ふふ、あたしになかなか子供が出来なかったから、志乃ちゃんがいてくれるのがうれしかったんだと思う」
由希子さんの顔が翳った。
「そんなことありませんっ!あたしは先生にとったら友達の子供でしかありません。それにちょっと碁ができるというだけですっ。いまは雄太くんが一番のはずです!」
「、、、、、、ふふ。ありがとう、志乃ちゃん、やさしいのね」
「い、いえっ、そんなこと」
顔が赤くなるのがわかる。
「さっ、もう台所の片付けはこれくらいでいいから、志乃ちゃんもお風呂入ってらっしゃい」
「はい、じゃ、お言葉に甘えて」
それに、由希子さんはにっこりと笑って返してくれた。