守られるより守りたい!
「…わりぃな、ユキヒコ」
マサシ君が眼鏡君ことユキヒコ君に、無愛想に謝った。
「え、いや、…別にいいよ。」
そう言ったユキヒコ君はあたしの方を見て、「ありがとうございました」と言った。
「今度からはあーゆーのになんかされないようにしなね」と言うと、「はい」と言って二人で去っていった。
「…ふー……」
一人になって落ち着いて、「さ、帰ろ」と思ったときだった。
「カッコイイじゃん、神澤」
不意にそんな声が聞こえて、思わず周りを見た。
「……さっ、坂城君!?」
廊下の窓をあけ、坂城君がこっちを見ていた。