守られるより守りたい!
「仲良さげ?」
「良さげでしょっ!?数学の時間ではなんか喋ってたし、国語のグループ学習の時なんて辞書でなんか二人寄り添って調べてたじゃないっ!」
「なんで千春そこまでみてんのよ…」
ユカがもっともな事を呆れたように言う。あたしもそれに頷いた。
「大切なのはそこじゃないっ!」
千春はもっと怒って、もーっ!と言いだした。
「ていうか、良さげじゃないって…、昨日、いろいろあって、なんか逆らえなくなってんの」
「「はぁっ!?」」
ユカと千春の二人の声が重なる。
「なにそれぇっ!なになに、なにその俺様シチュエーション!やだぁ、あたしもちょっと言われてみたいかもっ!」
「なによそれ!坂城君になんかされたの亜稀っ!!脅されたってどういう事!?坂城最っ低!亜稀になんかしやがったら絶対許さない…」
ハイテンションキャーキャーな千春と、なんか怒ってるユカ。
「千春、そんないいもんじゃないって本当。あとユカ、恐いよ」
「えーっ、えーっ、でもぉ、そんなのずるいっ!なにその特別な関係ってカンジ!やだぁ亜稀ちゃんずるーいっ!!」
「ずるくないって!」
その後も千春をなだめるのと、ユカを落ち着かせるのに時間がかかった。