守られるより守りたい!


「はぁっ、体育疲れたー!」


汗だくになった体操着がペリペリと肌にくっついて気持ち悪いが、久しぶりに走りまわって楽しかった体育後。


「亜稀ちゃん、すごかったもんね!」


そう言った千春は、全然汗をかいてなかった。


「はーぁ、あっつい」


ユカも汗だくで、体操着をぱたぱたとする。


今日の体育はオリエンテーションだったが、新しい先生は話が終わるのが早く、最後に20分くらい余ってしまった。


その時先生はにひっと笑って「なんでもやっていいぞ!」と言ったため、自由時間になったのだ。


なぜだか運動場でのオリエンテーションだったため、あたしのクラスの半分くらいは大規模な鬼ごっこをする事になったのだ。


千春など、やりたくないという人は参加せず、個々でいろいろ楽しんでいた。


ちなみに千春はコンクリート部分に座って、鬼ごっこをニコニコとみていた。


鬼役となるといざという時ちょっと休んでも大丈夫だが、そうじゃない場合走り続けないと捕まるので、とにかく疲れる。


とはいっても捕まりたくないから、全力で逃げ切った結果が、この汗だくだ。




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