その瞳は何を見る?(仮)
「いつもシンは無視……って、あれ?
起きたの?この子」
髪は金髪で短く
二つ縛りにしている
その髪に合うようにピンクの着物を着ている
「ワカ、うるさい」
「はー?
シンが無視すんのが悪いんじゃん!」
「えっと…あの…」
シンさんとワカ(と呼ばれる人)さん
の会話に付いていけなく戸惑う
私の様子にシンさんは気づいたようで
こちらへ向き直ってくれた
「すまんな
こいつの名前は若葉
俺とタツの仲間で団子屋をやっている」
「若葉…さん
初めまして桜って……」
私の声の上から覆い被さるように
若葉さんの声が重なった
「あー、いいよいいよ
さっきタツから全部聞いたから!」
元気のいい声が私を安心させてくれる
若葉さんの隣で何故かシンさんが
ため息をついていた