その瞳は何を見る?(仮)


「いつもシンは無視……って、あれ?
起きたの?この子」


髪は金髪で短く
二つ縛りにしている
その髪に合うようにピンクの着物を着ている


「ワカ、うるさい」

「はー?
シンが無視すんのが悪いんじゃん!」

「えっと…あの…」


シンさんとワカ(と呼ばれる人)さん
の会話に付いていけなく戸惑う

私の様子にシンさんは気づいたようで
こちらへ向き直ってくれた


「すまんな
こいつの名前は若葉
俺とタツの仲間で団子屋をやっている」

「若葉…さん
初めまして桜って……」


私の声の上から覆い被さるように
若葉さんの声が重なった


「あー、いいよいいよ
さっきタツから全部聞いたから!」


元気のいい声が私を安心させてくれる
若葉さんの隣で何故かシンさんが
ため息をついていた


< 11 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop