その瞳は何を見る?(仮)
ボソッと呟いたその言葉を
私は、聞き取ることが出来なかった


「姫!姫!なんの騒ぎです!?」

「しゅ、愁!?」


廊下の突き当たりから家来の愁の声がした
多分さっきこの人が倒れたときの音が
下の階まで響いたのだろう


「まずいな……見つかるわけにはいかねーよ
よし、お姫さま、こっちにおいで」

「へ?」


名を知らない人に手を繋がれ私は
されるがまま倉庫へと向かった

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