新米教師"L"
「うっし、じゃ、改めて訊く。
五月と言えば!!?」

「「「「体育祭!!!!」」」」

「んな張り切って答えるもんじゃねーッつの」

見事な団結力を見せた1Dに、セイはボソリと言った。

「そう! そして、嵐清の体育祭の醍醐味と言えば…嵐清応援団だ!!」

フワがカノンにコソッと訊いた。

「…なにそれ」

「毎年くじ引きで選ばれた組が、嵐清応援団として応援すんだよ。
応援ッつってもただの応援じゃつまんねーから、
他の組からの要望聞いてやんなきゃいけないらしーぜ」

「うわぁー、すっごいやりたくないねー」

フワがあはは、と笑うと、エルが口を挟んだ。

「んだよ、フワー! そんなこと言わずにやろぉぜぇ!」

「えぇ~、やーだーよー、エールー…は…? やるの決まってんの?」

1D全員がキョトンとした。

「え…、楽しそうじゃん。くじ引いちゃったし」

エルは"あたり"と書かれたくじを掲げた。
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