新米教師"L"
がらり。

1Dの教室の扉が開き、エルと竜が入ってきた。

「あっれー、何でオニセンいんのー?」

「数学じゃねえだろ、今の時間」

途端にざわざわした1Dを制すように、竜が声を発した。

「俺は応援団の要望を伝えにきた。
こいつも、まだ知らない。名物だそうだから、頑張れよ」

竜はそう言いながら、ポケットから紙を取り出した。

1Dは、ついにこの時が来たか、と身構え、
エルは不機嫌そうな顔をして紙を覗きこもうとしている。

しかし、それはあっさり竜に止められ、エルはますますふて腐れる。

「今年の応援団、1年D組への要望は…



"女装"!!」

うえええ、と声が上がり、エルは飛び上がって喜んだ。

「うおっしゃあ!! 私女だもんねーっ、不参加~!」

顔を紅潮させ喜ぶエルを片手で押さえ、竜は続けた。

「なお、担任の連城崎 恵瑠は…


女装軍団のトップとして、誰よりも着飾ること!
…化粧とか、ドレスとかは艶野先生にやってもらえ。以上」
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