新米教師"L"
「俺と、デートしろ」

「「はあぁぁ!?」」

驚いた勢いで、セイとカノンは廊下に飛び出た。

「…っ、お、お前らっ!?」

珍しく、顔を赤くした竜がセイ達を見て狼狽えた。

「お、お、おに、オニセン…、で、でぇとって…!?」

カノンは竜を指差して混乱していた。

「え、エル! 受けるのか!?」

セイはエルと竜の間に割り込んで詰め寄った。

「せ、セイ、どーした?
デートっつっても、二人で出掛けることだろ? いいよ、そのくらい」

エルはニッと笑って了承した。

「そ、そうか! ありがとな、エル」

竜は照れ臭そうに言うと、さっさと
自分の部屋に戻っていった。

「え、エルーーーっ!!!」

カノンが半泣きの状態でエルに抱きついた。

「かっ、カノン!?」

セイは驚いて声を上げた。
< 121 / 202 >

この作品をシェア

pagetop