新米教師"L"
エルは涙目になりつつ、頭を押さえていた。

「ううー、わかんねーよぉ。
痛ぇし、頭働かねーっ!」

竜は横目でエルを見ながら、口を開いた。

「"ありがとうございました"と、"内緒にしていてください"だ」

「はっ!? 何だよ、それ!」

抗議するエルとは違い、クールな顔で説明を始める竜。

「まず、俺が冠嶋原校長の名前を言ったからお前は正式採用された。
次に、お前は俺に不良を殴った所を見られてる」

エルはぐっと言葉につまった。

「脅しとか…サイテーかよ…!」

「心配すんな。俺は金にも困ってないし、女は今は要らねえから。
ただ、ちょっとした頼み事くらいは引き受けてくれるかなー、と」

「…チッ!!」
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