新米教師"L"
「俺ら、もうお互いの事けっこー知ってるんだけど」

「そうそう、寮で顔会わせてるしぃ」

「同中かなり多いしなー」

「先公に教える気もない!」

「つーわけでぇ…」

生徒は一斉にニヤリと笑った。

「俺ら、サボりまーっす!!!」

「は、はあああぁぁっ!!?」

生徒はエルの叫びを無視し、ダダダッと廊下へ飛び出していった。

「てめ…っ! 君たち!! 私は君たちの事知らねー…、知らないんだって!!」

エルも追いかけようとしたが、後ろから肩を叩かれたので、
ピタリと止まる。

後ろを向くと、見覚えのある男子生徒が立っていた。
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