新米教師"L"
寮では、休日、祝日は夜12時を門限とし、
一日自由時間として使って良いことになっている。
そんな貴重な日曜日、
カノンは、セイやフワと少し気まずくなっているため、
一人で街へ繰り出していた。
気晴らしのために、と散歩しているはずなのに、
頭に浮かんでくるのはこの前の3年生たちの事だった。
"蝶ちゃんと付き合っているのは俺だっつの…!!"
3年生が放った言葉がぐるぐると回る。
「…くっそ…っ! 胸くそ悪ぃな…」
寮に戻ろうと踵を返したとき、ある人物が目に入った。
「ツヤちゃ…っ!」
艶野は、私服で噴水の傍に立っていた。
見せつけるように髪を掻き上げ、通行人の注目を集めていた。
カノンが艶野に駆け寄ろうとしたとき、
一歩速く、違う男が艶野の肩を叩いた。
その男は長身で、かなりのイケメンだった。
「祐介(ゆうすけ)、遅いわよ?」
艶野は肩を叩いた祐介に美しい笑みを向け、一言二言会話した後、
腕を絡めて歩いていった。
「…っ!?」
カノンは驚きで硬直してしまったが、目の前の事実が信じられず、
真相を確かめようとこっそり尾行していった。
一日自由時間として使って良いことになっている。
そんな貴重な日曜日、
カノンは、セイやフワと少し気まずくなっているため、
一人で街へ繰り出していた。
気晴らしのために、と散歩しているはずなのに、
頭に浮かんでくるのはこの前の3年生たちの事だった。
"蝶ちゃんと付き合っているのは俺だっつの…!!"
3年生が放った言葉がぐるぐると回る。
「…くっそ…っ! 胸くそ悪ぃな…」
寮に戻ろうと踵を返したとき、ある人物が目に入った。
「ツヤちゃ…っ!」
艶野は、私服で噴水の傍に立っていた。
見せつけるように髪を掻き上げ、通行人の注目を集めていた。
カノンが艶野に駆け寄ろうとしたとき、
一歩速く、違う男が艶野の肩を叩いた。
その男は長身で、かなりのイケメンだった。
「祐介(ゆうすけ)、遅いわよ?」
艶野は肩を叩いた祐介に美しい笑みを向け、一言二言会話した後、
腕を絡めて歩いていった。
「…っ!?」
カノンは驚きで硬直してしまったが、目の前の事実が信じられず、
真相を確かめようとこっそり尾行していった。