普通の恋はできません!
シャーー
と、縁側に面した部屋の障子を開ける。
そこには、いかつい我が父親の姿
いかつ気だが、どうにも、美香さんだけには頭が上がらないそうだ
「あ、かなみ、おかえり」
「うん、ただいま。話って?」
「あ……?あーぁ!その話なんだが……」
と、さも今思い出したかのような素振りを見せてから暗い顔をして小声で話す
「お前、知ってるか?」
「何を?」
「桜田にも龍田にも属さねぇ組織が、あるっつーこと」
あ……。なんとなく聞いたことがある
「確か、どっちの組にも属さないでいるからやりたい放題やってるんだよね?」
そりゃ、一匹狼なのだから。
けれども、敵は多い。桜田も龍田も敵になるのだから。一番厄介なのがそこだ。
これがあるから、ほかの組がこの組織のようにならない理由
「それだそれ。そいつらの名前が" 奏真組(そうま)"」
「そいつらがどうしたの?」
「たぶん、そいつらの仲間が1人、学校に侵入していることがわかった」
「それって……同い年?」
「みたいだな」
「龍田組の跡取りより……厄介だね」
お父さんの後ろで正座をしている岳さんも、眉間にしわを寄せて畳を見つめている
実際、厄介度は断然、奏真組っていう組織のほうが上
「あぁ。だが、龍田組も狙われている身だ。自分の保身は自分でしなさい。まこちゃんも狙われていることになるし」
まこも組織の関係者に間違えはない
まぁ、まこをボディーガードなんて思ったことはない
私だって、小さい時からずぅっとやってる空手、剣道
そして、中学生から始めた弓道などなど……
それなりに極めている
「うん、大丈夫。自分の事は自分で守る。それがこの世界で生き残ってくための手段だし……」
「か、かなみぃぃっ!なんて強い子に育ったんだ!岳よりも強いぞ!」
「それはどうでしょうね。なんなら、ひと組みやってみます?」
「結構でございます」
やめろ!親父!岳さんに火をつけるな!
私の空手やら、剣道の師匠は岳さんなのだから、師匠なのだから!!!
勝てるわけない!殺されるわ!
と、脳内で判断したため間髪入れず丁寧にお断りさせてもらいました。
さっきまで、嬉し涙を浮かべておいおい泣いていたお父さんは真剣な顔になって
「とにかく、お前はこの三年間自分偽り、正体がバレないようにしろ。」
「はい」
「青春は一回しかないのにこんな堅苦しいのは可哀想ですね」
「憐れまないでください、バ岳」
「バ岳ってなんだよ」
と、岳さんに火をつけたところで、どうやら話も終わったようだから退散する事にしよう!
「んじゃ、気をつけるね!」
と、私は立ち上がり部屋を去る
「おい!ばかなみ!」
「うっせー!バ岳!」
「昔から仲がいいな!はっはっはっ!」
「「仲良くない!」」
と、縁側に面した部屋の障子を開ける。
そこには、いかつい我が父親の姿
いかつ気だが、どうにも、美香さんだけには頭が上がらないそうだ
「あ、かなみ、おかえり」
「うん、ただいま。話って?」
「あ……?あーぁ!その話なんだが……」
と、さも今思い出したかのような素振りを見せてから暗い顔をして小声で話す
「お前、知ってるか?」
「何を?」
「桜田にも龍田にも属さねぇ組織が、あるっつーこと」
あ……。なんとなく聞いたことがある
「確か、どっちの組にも属さないでいるからやりたい放題やってるんだよね?」
そりゃ、一匹狼なのだから。
けれども、敵は多い。桜田も龍田も敵になるのだから。一番厄介なのがそこだ。
これがあるから、ほかの組がこの組織のようにならない理由
「それだそれ。そいつらの名前が" 奏真組(そうま)"」
「そいつらがどうしたの?」
「たぶん、そいつらの仲間が1人、学校に侵入していることがわかった」
「それって……同い年?」
「みたいだな」
「龍田組の跡取りより……厄介だね」
お父さんの後ろで正座をしている岳さんも、眉間にしわを寄せて畳を見つめている
実際、厄介度は断然、奏真組っていう組織のほうが上
「あぁ。だが、龍田組も狙われている身だ。自分の保身は自分でしなさい。まこちゃんも狙われていることになるし」
まこも組織の関係者に間違えはない
まぁ、まこをボディーガードなんて思ったことはない
私だって、小さい時からずぅっとやってる空手、剣道
そして、中学生から始めた弓道などなど……
それなりに極めている
「うん、大丈夫。自分の事は自分で守る。それがこの世界で生き残ってくための手段だし……」
「か、かなみぃぃっ!なんて強い子に育ったんだ!岳よりも強いぞ!」
「それはどうでしょうね。なんなら、ひと組みやってみます?」
「結構でございます」
やめろ!親父!岳さんに火をつけるな!
私の空手やら、剣道の師匠は岳さんなのだから、師匠なのだから!!!
勝てるわけない!殺されるわ!
と、脳内で判断したため間髪入れず丁寧にお断りさせてもらいました。
さっきまで、嬉し涙を浮かべておいおい泣いていたお父さんは真剣な顔になって
「とにかく、お前はこの三年間自分偽り、正体がバレないようにしろ。」
「はい」
「青春は一回しかないのにこんな堅苦しいのは可哀想ですね」
「憐れまないでください、バ岳」
「バ岳ってなんだよ」
と、岳さんに火をつけたところで、どうやら話も終わったようだから退散する事にしよう!
「んじゃ、気をつけるね!」
と、私は立ち上がり部屋を去る
「おい!ばかなみ!」
「うっせー!バ岳!」
「昔から仲がいいな!はっはっはっ!」
「「仲良くない!」」