普通の恋はできません!
「わぁぁぁぁ!!懐かし!」
もしかしたら、遊具とか変わってるかもって思ってたけど、多少変わってるだけで、風景はあの頃のままだった
シーソーがあって、ブランコがあって、高校生の私には小さい滑り台があって、砂場があって……
メジャーな遊具しかないけど、子供だったあの頃は十分に楽しめていた
嬉しくてつい走り回っていると
「無邪気過ぎてガキっぽい」
と、聞こえた
「聞こえてるよ♡」
「聞こえるように言った」
と、悪戯な笑みを浮かべた蓮は正直不気味
「にしても」
と、話し出す
「俺もここくるの久しぶりで、懐いな」
「えー!こんな陽のあたる場所が家の近くにあるのになんで来ないの!もったいね」
「男子高校生が公園でひとりでブランコとか漕いでたらどう考えてもこぇぇよ。」
「確かに」
「否定しろや」
お!ええよー!ええツッコミや!
ゲフンゲフン
「私さー、この公園での思い出でひとつだけ、今でも鮮明に覚えてるのがあるの。」
と、私はブランコに座って話し出す
「私が6歳の時かな?」
蓮も私の隣のブランコに座って揺られながら私の話に耳を傾けている
「そこにあるベンチのところで」