普通の恋はできません!
「地味になろうとしてないでしょ」

「してるよ!」

「じゃあ、その美人を隠せ」

「嫌味にしか聞こえない。」


超絶美人のまこにそんなこと言われるとか……



私達は、中学校に通う時と同じようにたわいもない話をしながら私たちの通うこととなる【宮森高等学校】に足を運んでいた。



この学校はいたって普通なはずだ!

不良とかはいないはず……((いたら、私の秘密がバレかねない




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「今日1日疲れたよぉ~……」

「あのくらいで弱音吐くな」



今日は、まず入学式を済ませて、学校の説明をいっぱい聞いて帰ってきた。


「明日からは授業だからなー」


という、わたし達のクラスの担任になった橋田先生の言葉が私の脳内でリピートする。


憂鬱な響きだよ……


新一年生の人数は思いのほか少なく、1クラス30人編成の4クラス。


そのなかでも、まこと同じクラスだったことは本当に嬉しい!



「んじゃ、明日ね」

「ばいばーい」

と、我が家の前で別れを告げる。


そして、我が家の" 桜田"という表札のある" 門"をくぐり、平安時代の貴族並みの" 日本家屋"の玄関扉を音を立てて開く。


「ただいまー」

と、言うと


「「「お嬢!おかえりなさいやせ!」」」


と、熱烈な歓迎を受ける。

この人達は、血は繋がってないけど家族。


小さい頃からずっと家に居た。



「うん」


私は広い屋内を歩き回りようやく自分の部屋に到着する。

そして、自室の鏡の前に立ち肩まである少し茶色がかった髪をポニーテールにする。


すると、遠くから私を呼ぶ声


「おーい!かなみー!」

どうやら、親父の声。


「はーい!今行く!」





これは、ちょっと難しい桜田かなみの恋のお話。


私は、私達は、簡単には幸せになれないんだ。
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