普通の恋はできません!




「で、説明してもらおうか。」



私は岳さんに連れられ六畳の和室に来ていた。



普通じゃんって思うかもしれないが、ここは、我が桜田組の桜田家のお仕置き部屋なのですよ。




「な、に、がですか?」


「どぼけんな。なんでお前が学校抜け出して、しかも!龍田組の跡取りと商店街歩いてんだって話だゴラァァァァ!!!」


「ギャァァァ!」


ゴラァァァァ!に合わせて叫ぶ


さすがヤクザ。めっちゃ怖い



いつもは優しそうで物腰やわらかそうで、優男な感じな岳さんの顔が、今にもしわくちゃになりそうなくらい眉間にしわが、よっていた。




まるで、いや。鬼神でした。



「え、えっと、なんか、廊下で奏真組の手下に襲われて、それを助けてくれたのが龍田組の跡取りでして、んで、なんか、私が桜田かなみだってこと知ってて、挑発されて、それに乗ってしまって、商店街を歩いていた所存でございます!」





いつ以来だろう。こんなに早く喋って噛まなかったこと。



「ほぉ。これが俺以外の組みのもんに見つかってたら、組内抗争勃発だかんな?あ?」


「で、ですよね……」


反省の色を見せれているはずの私



「んで、奏真組の手下に襲われたってほんとか?」


急に話を変えたから少し内容を理解できなかったけど、頭を切り替えて



「あ、うん」


「なんで奏真組だっておもったんだ?お前を狙ってるやつなんていろいろいんだろ?」



「えっと、まず、学生じゃなかったし、龍田組だったらそんな風にしないと思ったから」


「そうか。奏真組のことは親父に言っとく」


「うん」



「んで、たぶんもうその変装しなくていいと思います。もうバレたんだし」


「あ!ほんと!!」


この時にはいつもの岳さんに戻っていた



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「というわけ」



そう。というわけなので、


髪はおさげを解いて、胸まである髪を横に束ねて、スカートはほんのちょっとだけ膝上、メガネはそのまま



という、どこにでもいるJK姿



「あー、だから昨日いなかったんだ。ふむふむ」


「そそ」


「岳さんが言ったなら、もはや変装まがいを解くしかないね」




まがいとはなんだ、まがいとは



「これで、私だって気づいてもらえるかな?」


「当たり前だろ。変装まがいなんだし」


まがい……まがい……まがい物だろうがなんだろうg((ry



今日の私は手ぶらで登校路をあるいていた
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