普通の恋はできません!



学校に着いたのはもう一時限目が始まっている時刻だった。

それもそのはず。

家を出る時間はいつもと変わりなく出たはずなのにこんな時間になったのは訳があって…

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手ぶらと言いながらも制服のポケットには携帯が入っていた。

その携帯が不意にポケットで震える。

こんな時間に着信があるのは妙だと思いすぐにポケットから携帯を出して画面を確認するとそこには

『総長(親父)』

の文字。

「ぐおおおえええ!なんか悪いことしたっけ!?したっけ!?」

まこも携帯の画面を覗き込み

「総長携帯使えたんだ」

と、平静を装いながらも微かに震えている。

どんだけ怖いの。総長。

恐る恐る電話に出ると

『おいいいい!!メガネ忘れとるぞおおおお!!』

スピーカーから聞こえた叫び声にも似たその声は私の耳をつんざく

大音量すぎて何って言ってるかわかんないけど、そこは親子のテレパシーで

「だって岳さんがもう変装しなくてもいいって!」

『何を言ってんだ!まだ危ないだろ!しかも俺はメガネ女子が好みだ!』

おめぇの好みなんて知らねぇよおおおおおおおお!!

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ということで、メガネ取りに帰りましたとさ。

岳さんがしーらんぷーいでいたことは許せねぇ…


まこは先に学校に行ってもらったから今は私ひとり。

今の時刻は9時15分

まだ授業始まって少ししか経ってない…

得意な科目だしさぼっていいかな?よし。さぼろう。そして、二時限目から行こう。


高校生のさぼる場所と言ったらあそこしかあるまい……
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