普通の恋はできません!

高校生のさぼる場所と言ったら…

屋上だよ!

というわけで屋上に駆け上ってきた次第でありますっ!

おひさまの下に寝転んで…きゃっきゃうふふ〜♡

なんて考えてる私の頭上から不意に声が降ってきた

「ちっ、今日は1人じゃねぇのかよ」

その声に半ば…というかめっちゃビクッてなりながら声の出どころを見上げるとそこには

「げっ。龍田蓮…さん…」

かの有名な龍田組時期総長のお方じゃありませんか。

「げって聞こえてんぞ」

げげっ…聞こえてた…

つか私1人じゃないのか…

しゅーんとなりながらも一応聞いてみる

「こんな時間からなにやってんの?」

「さぼってる」

即答。

ちっ、そうくると思ったぜ…



屋上の一番高いところにいる蓮さん?と屋上のフェンスに寄りかかる私。

無言。なんとなく気まずい…。

なので話しかけてみる

「なぁ」「ねぇ」

「「あっ」」

か、か、かぶっただとおおお!?

「そちらからどうぞ」

「いや、お前から言えよ」

「いえいえいえ大したことでは」

「え、なら話しかけんなよ」

ぷっ…

「あっはははは!」

何故だか思わず吹き出してしまった。

小学校、中学校の頃はみんな私を怖がっていてこうやって同い年の男子とふざけ合うことなんてなかったから、こんな些細なことが酷く新鮮に思えた。

「何笑ってんだよ」

「こうして同い年の男子と話すのは初めてだから」

「お前って可哀想だな」

「んふっ♡黙りなさい。」

「おー、こえーこえー。ま、俺のことは呼び捨てで呼べ。俺もお前のこと呼び捨てで呼ぶから」

よ、呼び捨てかぁ…

私の家にいる人たちみんな年上だから呼び捨てには慣れてるんだけど、すぐニックネームつけて呼んじゃうんだよなぁ…
岳さんは呼び捨てなんかできないとして、髭さんとかニャンさんとか…((

でも、蓮さんなら呼べる気がする。

初めての経験です!

「おう!よろしくな!蓮!」


いろんなことが嬉しくて、私は笑顔でそう言った。
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