普通の恋はできません!

「何?お父さん」


六畳のさっぱりとした和室に私は呼ばれた((うちには和室しかないんだけどね


私は正座をして正面にいるお父さんと、お父さんの少し後ろで正座をする桜田組副総長の岳さんを見つめる



岳さんはいま、25歳で10年前お父さんに拾われてここに住み、実力が認められ25歳という若さで副総長をやっている

うちの岳さんを若いからって侮ってもらっちゃ困るぜ?

つか、後悔するぜ?


力と優しさと権力を持ってんだ



「お前をここに呼んだのはなぁ……」

間をあけて、岳さんが言う


「お嬢と同じ新入生に龍田組の跡取りがいます」


…………は?


「マジでございますか……」

日本語がおかしくなったのはまあ、置いといて


「ということは……?」


「ということは、お前の正体がバレると中学生時代よりも厄介ということだ」


と、なるよね……


「そのため、今日のようなあまちゃんな変装はダメです。ダメダメです」


「ぐぬっ……」

それはわかってたよ……うぅ……


岳さん前から思ってたけどほんと、


((((ドS))))


「そのため、明日からは地味子定番の" メガネ"に" おさげ"で通ってもらいます」


………………はい?


「嫌です」「無理です」


すごい威圧……

岳さんに逆らうといいことないからなぁ……


「はい……」



明日、まこに、なんて言われるかなぁ……
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