明日晴れたら、
薺ちゃんの傘で家に向かって歩いていると、今日もあの場所にさしかかる。
誰かわからぬ人との、くだらなくて不思議なやり取りは何回か続いていたけど、今日のこの雨のせいで文字がきれいに消えてしまっていた。
「…! そうだ」
この人に、相談してみよう。汐浬ちゃんのこと。
相手は誰なのかわからないけど、語調からして同い年くらいか、少し上かの男子。
やり取りをしていると、不思議と安心感がある人。
晴れたらすぐに相談しよう。
私はそう決めて、また歩きはじめた。