明日晴れたら、





振り返るとそこには息を切らした汐浬ちゃんがいた。


「美和ちゃん、今帰るところ?」



「…、あ、うん、そうだよ!」



汐浬ちゃんを見たとたんに表情を険しくさせた薺ちゃんを見て少しびっくりしてしまった私は、汐浬ちゃんの質問に答えるまでに少し時間がかかってしまった。


そんな薺ちゃんを横目に、汐浬ちゃんに「どうしたの?」と聞く。


すると汐浬ちゃんは、薺ちゃんにちらりと視線を送った。




「…あの…お名前は…」

「は? …あ、川上薺、ですけど…」

「じゃあ、薺ちゃん…あの、ちょっとごめんなさい。ほんの少しだけ、席を外してもらっても良いかな?」


「……。美和、昇降口で待ってるよ」


「あっ、うん、わかった。ごめんね…」


薺ちゃんは先に歩き出した。




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