明日晴れたら、





それからはお互いのクラスのことを話しながら歩いた。



南くんは私を家まで送ってくれた。


「ありがとう、送ってくれて」

「どういたしまして」


「じゃあまた明日」と言って歩きはじめた南くんの後ろ姿が見えなくなるまでお見送りしようと手を振っていると、急に南くんが振り返った。




「なにかあったら、いつでも相談に乗るから、言ってね。ひとりで抱え込まないで、俺とか川上とかに言って」


「えっ…?」

「じゃあね」


それだけを言い残すと、南くんは曲がり角を曲がっていなくなった。



…相談は、南くんに関係することだもん…絶対に言えるわけないよ…。


そう思いながらも南くんの優しさに、ありがとうと心の中でお礼を言った。




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