明日晴れたら、
しかし、さっきまでの真剣な表情はそこにはなく、眉を寄せた難しそうな表情が、私の斜め右後ろをじ、と見ていた。
不思議に思ってその視線の先を追う。
私はすぐに目を見開いた。
図書室の開けっ放しのドアのところに、少し息を切らした、高嶋くんと同じように難しい表情の南くんがいた。
「…みっ、南くん…!」
南くんを見て、どうしてか焦った私は南くんの名前を呼んだ。
しかし南くんは振り返らずに走っていってしまった。
私の南くんに対する気持ちが不確かなために足が動かない。あとを追うこともできず、体をドアのほうに向けたまま立ち尽くした。